聴かせて、天辺の青のレビュー一覧
心に傷を抱えたヒロインが出会った ミステリアスな青年 彼は一体 どうしてこの町に なぜ、この町に? ゆっくり流れる時間と景色が やがて2人を交わらせていく そして明らかになる真実 波の音と優しい風とともに 季節を過ごそう 彼らとともに
早朝、主人公の瑞香が、防波堤の上に佇む一人の男性、海棠を見つけたところから物語は始まります。 自分に対する態度が冷たく反発心も生まれるが、瑞香はだんだんと、何かを抱えこんでいる海棠を放っておけなくなってきて……。 海沿いの町でゆったりと進んでいくお話です。 読んでいると、登場人物みんなが地に足が付いている感じがして、彼らが本当にどこか海沿いの町で生活をしているような、そんな気持ちになります。 穏やかな街並みと、優しい人々の中で、ゆっくりと互いの気持ちを近づけていきます。 そして苦悩しながらも、それぞれの抱えているものとしっかり向き合っていく流れも、とても丁寧に描かれています。 しっかりと作りこまれた、潮風を感じる大人の物語をぜひ! おススメです!
海沿いの田舎町の、道の駅で働く瑞香は、ある朝見知らぬ男性と印象的な出逢いを果たす。 その彼はどこか影を感じ、謎めいていて……。 二人の心の距離は、寄せては返す波のように、縮まったかと思えば離れてしまいます。 そんなもどかしさの中に、切なさと温かさが入り混ざっていて、心にじんと染み渡るような優しさを感じました。 特に、たくさんの意味や想いが込められた、ラスト10ページが素敵! 海の音や香りが感じられるような、丁寧な風景の描写も逸品です。 静かで優しい恋の物語に、あなたもぜひ癒されてください。