太陽の位置が一番高いところへくる前に、三人は崖の麓にある洞窟を見つけた。


背の高い木々が揺れ、草原が広がっている。


その草原が岩肌にぶつかる一角に、ポツンとそれはあった。



念のために地図と磁石を確認してみる。

目的の洞窟に間違いないようだ。


入口は感情な岩などで崩れないように人工的に補強されている。

おそらくイスナの者がもう何十年も前に施したのだろう。


よくみて見ると入口の中央にイスナの龍の紋章が彫られているのが分かる。


長年堆積した土埃を掌で払いのけると、くっきりと紋章は形を表した。



中を覗くと、壁はゴツゴツとした岩肌で、奥の方に光はなく暗闇に包まれている。


この場所に人間が入るのは何年ぶりなのだろうか…。


その間に、モンスターが洞窟を巣食っていてもおかしくはない…。