「な、な…。 なっめさん……。」 最後のほうなんか夜空に消え入るようなものだったが、それは俺を十分満足させた。 『嬉しいよ。今度から二人のときはそれね。』 「う、うん。」 そっと彼女の手に自分の手を重ねて指を絡める。 光る一瞬の花は大きな音をひとつ遅れて届ける。 光の消えた、その隙に二人は陰に隠れるようにして唇を重ねる。 まるで、初めての時のような甘く痺れる口づけに二人は酔いしれる。 そして恋に溺れる。