「もうすぐ目覚めると思いますよ」 どうして、僕の考えていたことが分かったのだろう? 僕と丞君の声が大きかったのか、気が付くと誠太郎が僕達を見つめていた。 キョトンとした、何があったのか分かっていないような表情。 「総兄?」 「誠太郎! 大丈夫ですか? 痛いところはないですか?」 一気にまくしたてる僕に、ちょっと驚きながら、こくこくと頷く。