花音さんのアドレス帳を開き、番号を押す。 耳に当てると、いつもと変わらない機械音が鳴り響いた。 『もしもし、涼太くん?』 3コールで出た花音さん。 『あ、合同合宿のことですけど、先輩からOKもらえたんで…』 『本当!?よかった〜、涼太くんありがとう、ウチの学校、涼太くんたちのとこと違ってあんまり強くないし、無理かな〜って思ってたとこなの』 本当に嬉しそうにそう言う花音さんにオレも思わず、笑顔がこぼれる。