「俺、小学校の卒業式で、
吉田に告られて振っただろ。」
・・・なんで、そんなこと今さらいうのかな?
どうせ、あたしは君に振られましたよ・・・。
「でさ、中学入学したら、
おまえと話す機会無くなって、
なんかなぁ。休み時間とかに、
無意識のうちに、おまえのこと探してた。
んで、気づいたらおまえのことが好きになってた。」
・・ふーん。そう・・好きねぇ・・・。
え?
「だから、俺と付き合ってくれないか?」
え?付き合ってほしい?嘘?
「一回振ってるから、おまえもう他の奴が好きなら、
振ってくれて構わないから。」
「・・・あのね。
あたしも、渡邉のこと好きだよ。
振られた後も、ずっとずっと好きだよ。
いくら、違う人を好きになろうとしても、
無理だったんだよ。」
言えた・・・けど、
渡邉のそれは冗談だったとか?
渡邉の反応、まったくないんだけど?
・・・っていうか。後ろ向いて笑ってません?
「ちょっと、渡邉?笑ってるの?」
あたしは、渡邉の顔を覗くように見た。
「見るな・・・。
今、俺 顔赤いから。
スゲェ・・・うれしい。」
あの・・・渡邉がそんなに赤くなると、
あたしまで、顔 赤くなるんですけど・・・。
『校庭で、1組は集合写真撮ります。
早く、1組の人は校庭中央辺りに集合してください。』
あ・・・。
「あたし、行かないと。
じゃあ、先行くね。」
「あぁ。」
「今度。
“デート”しようね。」
「あぁ・・・って。」
ふふ・・また赤くなった。
なんか、意外な一面ですなぁ。
あたしは、そのまま校庭に向かって走っていったのだった。
ふわぁ・・・眠い。
高校の選択失敗したかな?
家を出た瞬間に、あたしはそんなこと思った。
今日は、高校最初の登校日というか、
入学式。
緊張したり緊張したり緊張したりしているもののはずだけど、
今のあたしは、ただひたすらに眠い。
だって・・・中学の時、起きる時間に家でるとか、
真面目にきついんだけど・・・。
ん?あれ、有紗じゃん。
地下鉄に入る階段を有紗は歩いていた。
「あり・・・。」
あたしは、叫ぼうとしたが、
その隣に人がいたから叫びのをやめた。
あっ・・・有紗の隣にいるの陽太だ。
陽太、有紗の通う中高一貫校の高校に入学したんだ。
っていうか、有紗と陽太 付き合ってるんだ。
・・・なんか、ショック。
まぁ、どうせ
あたしは、渡邉と付き合っても、
一緒に登校とか、話してないし・・・。
っていうか、渡邉の入学する高校しらない。
はぁ・・・。
・・・
なんか、有紗と陽太
改札の前で止まってるよ。
・・あっ、動き出した。
まぁ、あたしには関係ないし。
「おはよう。吉田。」
へ?あれ・・・。
「渡邉。おはよう。
渡邉の高校も遠いの?」
「あぁ、吉田と同じくらいな。」
ふーん。そう。
・・・てか、その制服。
あたしの高校の男子の制服?
「渡邉 同じ高校なの?」
「は?知らなかったのか?」
えっ、渡邉は知ってたの?
「あぁ、知ってた。」
「だから、吉田も知ってるもんだと思ってた。」
・・・・。
「知らなかったよ。
違う高校だと思ってたから。
一緒に登校できないと思ってた。」
「あぁ、だから、一緒に登校しようって、
話にならなかったのか。
まぁ、今 一緒にいるんだからいいか。」
・・・そんなんで、いいのか・・な?
「渡邉、あたしと同じ高校うれしい?」
「は・・・・それは・・・。」
うれしいんだよね。
こんにちは(^O^)/
はじめましての方は
はじめまして!
耀☆と言います。
“大好きでした。”という小説の、
“Another Story ”と題しまして
咲月ちゃんの話を書きました。
(本編、終わっていないのに、
Another Storyなんて書いてすみません。)
この話は、
振られた相手に告白されてつきあっていますが、
あなただったら どうしますか?
咲月ちゃんのように付き合う?
それとも、振る?
自分だったら・・・と、考えてもう一度、
読んでいただけると、また別の見方ができるかもしれません。
最後になりますが、
“大好きでした。∼Another Story∼ ”を
読んでくださってありがとうございました。
感想・意見・評価などなど、
感想ノートにかいてください。
そして、この小説で耀☆に興味を持っていただけたのなら、
耀☆の別小説も読んでくださるとうれしいです。