昔、家の近所で小さな駄菓子屋を営んでいたおばさんだ。彼女も小太りで良く笑う人だった。



 そのおばさんは、彼……珀と私の心を近づけてくれた人だった。




 瞬間、閉じ込めていたはずの心の箱がかちゃりと開き、珀との初めての出会いが飛び出した。