「珀様の形状を、カフェの中に留められるよう施しております。つまり、結奈様が最後の一口を召し上がらなくても、珀様の余韻が薄れることはありません。もちろん、珀様と会話は出来ませんが、結奈様は当店のお客様として、微笑む珀様の余韻とご一緒に、その時が来るまで滞在可能です」



 やまがみさんの言う「その時」は、「私の寿命が尽きる時」のことだ。