スッと、私の目からも温かい涙が零れた。



 美紀が顔を崩して、くしゃっと笑う。


「おばさん、きっと大丈夫だから。結奈ちゃんは昔から強くて優しい子だった。勇気のある子だった。目覚めるよ。大丈夫」











 涙でゆらゆら揺れた病室は、母と美紀を入れたままスッと消えて行った。