か細いけれど、電話越しよりも透き通った声だった。 「珀!」 弾かれたように、カーテンで遮られたベッドへ向かう。 今はお母さんもお義父さんも、離婚もどうでもいい。 珀の顔が見たい。 珀の、あのキラキラした琥珀色の瞳が恋しい。 「珀、あのね……」 シャッと、勢いよくカーテンを捲った私は…… そのまま凍りついた。