「ちょ、たか…」


隆裕くんをどんどん引っ張っていく。



「ねぇ、そろそろ隆裕でもいいー?」


そんな腕絡ませるなよ。




「…い、いや…」


ぼそぼそする隆裕くん。



「ちょ…っ」



手を伸ばしても届くはずもなく。




「なんであんな彼女なのぉー?」



声でかいから。




反射的に。



隆裕くんの前に出てしまった。



「あれ?秋穂いるじゃん」



一気に元気のある声。


少しだけほっとした。