「そろそろ授業はじまるから戻ろう?」



少しだけ足が震える。



「あっ…ごめ…っ」



「秋穂…」




隆裕くんが悲しい顔で震える足を見る。





「隆裕くんが、あの人と話してると思うと少しだけ…、ゾッとした」



届くか届かないかくらいの大きさで言う。







「あたし、怖い」






隆裕くんの匂いがふわっと香る。






強く抱き締められた。