「なんで、謝る…の…?」
「ごめん。」
「振るなら抱きしめないでよっ!
別れられなくなるじゃん…離し、て…っ」
どんどん涙を溢れさせているあこが
愛しくて、どうしようもなくて、
「んっ……やめっ………っ…」
そっと唇を離して
「あこ、俺、浮気なんかしてない。
あこが見た女の人は仕事相手。結婚もしてる。帰国子女だから誰にでもスキンシップ激しいんだ、あの人」
「う、そ…」
「俺が浮気なんてするわけねえだろ?
誤解させて悪かった。
俺は、あこ以外好きになれねえよ。」
あこの頬に流れる涙をぬぐって微笑みながら言う
「ほんと…?」
「ああ。俺を信じろ。」
「…うんっ……」
ぎゅぅっと抱きしめ返してくるあこの頭を撫でる。
ごめんな?
もう絶対、不安にさせないから。
もう絶対、泣かせないから。