な、なんで⁉





「…あこ……」






「そんじゃまあ後は若いお2人で〜!」





え、ちょっと敦士さん⁉







敦士は拓斗の肩をポンと叩き何かつぶやいて



「チョコありがとう!」




と言って帰ってった…











「「…………」」







ち、沈黙っ!







「あこ、」




「は、はひ!」





「…ぷっ!はひって何だよはひって!」







あ…久しぶりに拓斗の笑顔見た…






「…あこ、ドーナツありがと」






「え…?なんで?」





なんであたしがあげたって……?






「なんでって、ドーナツをバレンタインにくれんのあこぐらいだろ」





「な、なるほど…」





も、盲点でございましたっ!







「俺、俺は…あこが好きだ。

別れてからも、好きで好きでしょうがない。

俺が傷つけたのに、あこが俺以外の男といると嫉妬で苦しくなる。

…勝手だよな」






どんどん視界がぼやけてくる




「……っ……ふぇっ……ぅ…」






拓斗がまだそんな風に想ってくれてたなんて…






「あ、あこ…泣くなよ…」







控えめに頭に乗せられた拓斗の手






やっぱり、好きだなぁ……