クローゼットを開けて服とにらめっこ。



ハハハ。自分のクローゼットなのに可愛い服がなさ過ぎてビックリする。




実用品ばかり。色も地味だし。
電車にしか興味がなかったからな。



無難な服をいろいろ合わせてみるけど
どれも似たような服ばかりで笑える。




「奏さん。デートですかな?」


扉を開けたままそんなことを延々繰り返してたらお母さんがニヤニヤとしながら部屋の中に入ってきた。



・・・バレてる。


なんだか、お母さんにデートなんてバレるのが恥ずかしくて違うよと誤魔化してみるもお母さんのニヤけた笑みは酷くなるばかり。