眺めがどの電車とも違う。



ビルも車もほとんどなくて自然の中を
走ってる。



胸がワクワクして、早く次の風景に出会いたい。




もっと、近くで見たい。




ううん。1番先頭でこの景色を見たい。




決めた。
私、この電車の運転士になる。




3つ目の駅でお婆さんが一人乗ってきた。私の前に座るお婆さん。



にこにこと笑ってて私に一つみかんを差し出してくれた。それがトメさんだった。