隣の家の幼馴染みと今日も一緒に高校に向かう

あいつは家の塀に寄り掛かっていつも待っててくれる

その姿を見るたび笑顔になって大声であたしは挨拶をする

「瞬-!おっはよ-!」

「うん、おはよう。」

「朝からお前はテンション低いねえ?もっとテンション上げていこう!」

「俺は普通だと思う、お前が朝から煩いだけ」

「あたしは普通だ!あたしはいつも通りの綾瀬美緒だあ-!」

「...そうか、早く行くぞ。」

「ねえ?なんでそんな反応なの?あたし悲しい!」

「いいから早く乗れよ」

「ぐえっ!ちょ、襟首引っ張るな-!苦しい!」

瞬の後ろに跨りお腹に腕を巻きつける

「よっしゃ-!出発!」

これがあたしの毎日

今日も青空の快晴

あたしの大好きな空


* * *


自転車を置いて廊下を一緒に歩いてると

じろじろ女の子に見られる

まあ、視線は全部瞬なんだけどね。

瞬はこの高校の人気者

男女関係なく皆から好かれてる存在

まあ、容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群

あたしと違って完璧人間なわけ。

だから人気者だし、そしてモテる。

何回も告白されてる現場見たことあるし、

放課後よく待たされることが数えきれないほど。

自分の教室に着くと扉を開けて自分の席に向かう

「美緒ぉ~!おはよぉ」

「芽衣おはよ-!」

自分の席に座ると

ふわふわのショートボブの髪を揺らしながら

芽衣は後ろを振り返ってあたしに挨拶してきた。

芽衣は小さくて小動物見たいな感じの

守ってあげたくなるようなタイプの女の子

入学式の時に今と同じ前後の席になって仲良くなったんだよね。

「美緒はいいね-!あんなカッコイイ幼馴染みが居て-!」

「カッコイイと思うけどあたしはタイプじゃないな-」

「え-!?私が立花君と幼馴染みだったら惚れてるよぉ」

そんな話をしてるうちに時間が経ち、先生のHRも終わり授業が始まった。