「じゃあ、座ってて。」

「あ、はい。」
男の人多いんだなー。


しかもイケメンって人が多い。
すっごいなー。

「あー?君!帰っていいよ!」
愛加須さん…怖い…。

「はい!次の人!」
偉そうな男の人が私を指差した。
「はい!」
勢いよく私は椅子から立った。

「名前と自己PR言ってー」

じ、自己PR!?そんなん聞いてねえよ。
何をしよう…なんも出来ないし…。
「樹本朱里です!お金が大好きです!」

うわ、何か変なこと言っちゃった。
バカみたいだわ。


「アハハハハ」
後ろで男の人が手を叩いて笑った。

愛加須さんが前に出てきて、
あたしの方を叩いて

「あんたで決定だ!!他の奴ら帰っていいよ!」

え…?


周りのオーディションを受けていた人たちはガッカリして帰る。

「え?え?」