「あれれ〜?翼ちゃんは、力が弱くなっちゃったのぉ〜?」


いらつく…


「あっそっかぁ。翼ちゃんは女の子だもんねー、一応。」


イラつくっ。


「一応でも、女の子だも…」
「うるせぇっ‼」


龍夜の声にかぶせて言った。
ばんっという音をたてながら、近くにあったぬいぐるみを投げ、壁に投げつけた。


「つ…翼?」
「出てけっつってんじゃん。」


遠慮がちに私の名前を呼ぶ龍夜に冷めた言葉を浴びせる。


「聞こえてないの?あっ、アホなんだねぇ、龍夜は。それとも、頭いかれてるわけ?」
「つ…つば…」
「まだ言わせんの?」


私の名前を呼ぼうとする龍夜に有無を言わせない声で言った。


「…わりぃ。調子乗った。」


目を伏せながら、私の部屋から出てった龍夜を見て、着替えを始める。
別に昔からこんな性格だったわけじゃないし、いつもこうなわけじゃない。
キレるとこうなるだけ。