くるっと向きを変えて、キッチンに向かった。
すると、後ろからドタドタと音を立てて追いかけてくる足音がして、


「待ってよ、姉ちゃんっっ!!」


そういってパジャマで追いかけてくる拓人を見て呆れながらも毎度のことなので特に何も感じないで告げる。


「はい。早くしなっ。」
「ひどっ!?」


朝ごはんを食べるために座る席に先客が三名いて私もさぁ、ご飯だぁとおもって席について、いただきますと言おうとした瞬間…


「えぇぇぇぇぇっっ!?」


気づいた、龍夜が違和感なく座っていることに。


「な…なんで、ここにいんのよっ!?」


しかも何なじんでんだよ!?
確かに幼馴染だし、家族ぐるみで仲いいよ!?
でも、なんで朝っぱらから一緒にご飯食べてんだよ!?


「あ、おはよ、翼。」
「あ、うん。おはよう、龍夜。」


って、何私も挨拶してんのよーっ
てゆーか、自分も早く気付けやっっ
家族は5人。
あたしと拓人、お母さんが席についてない時点で家族以外の人が座ってることにっっ!!


「えと…何故ここにいらっしゃるのでしょうか?龍夜さん…。」


そうよ。本人に聞けばいいじゃん!!
そう思い、龍夜に尋ねて見る。


「あ?それは…」
「翼ーっ、早く食べなさいっ」


ちょっ、お母さんっ
あなたのせいで龍夜の答えが聞こえなかったっっ
でも、ちらりと顔を動かして時計をみると…


「あちゃぁ…。」


そこそこ時間がたっていて家を出るまであと20分をきっていた。
…食べよ。
龍夜に聞くのはあとでいいや。
そう思い、黙々とご飯を食べた。