「滝澤…く…ん?」

「あ………、ごめんごめん、ちょっとボーッとしてたみたい」

俺はイラついていたからか、なぜかボーッをしていたみたいだ。


『キーンコーンカーンコーン』

niceなのかは分からないが、丁度チャイムが鳴って俺は安心した。

「入学式、終わったみたいだから、一緒に行こーよ。」

「あ…、入学式忘れてた…」

そんな事を言っている彼女を見ると可愛くって、つい笑ってしまった。

「え…、なんで笑うの?」

目をクリクリさせ、涙目になった彼女は、俺を見て、笑った。

2人で笑っていると、とっても楽しかった。

改めて俺が茅野さんを好きだと実感した。


その後、一緒に話しながら、教室にむかったのだが、彼女も同じクラスだったらしく、かなり嬉しかった。

担任が放課後、俺達を呼んで怒ったのは言うまでもない…。

でも、俺はそんな事を気にせずかなりにやけていたと思う(笑)
Side 桃

私の目はかなり見開いてると思う。

そして滝澤君の目も見開いていた。

でも、彼が沈黙をやぶりだいじょーぶ??と言ってくれたので、私はだいじょーぶだと言った。私は嬉しくてニコッと笑った。


そーすると彼は凍ったように固まってしまった。

滝澤く…ん…??と言うとボーッとしていたと言ったので安心した。


そんな時、チャイムが鳴った。

すると、滝澤君が入学式が終わった!!と言ったので私はあることを思い出した。

私、入学式の事忘れてたよ…。

っと、そんなことを呟いていると滝澤君が笑った。


私はびっくりした。

だって彼の笑っている時は山口君といるときだけだったから…。

ずっと笑っている、彼を見ていると面白くて、つい私も笑ってしまった。

私にとってこの時間は、とても幸せだった。

そしてとても楽しかった。

そのあと、一緒に教室に帰って担任に起こられた。

でも、滝澤君と一緒に居れたから、そっちの方が嬉しかったからか、全く落ち込まなかった。
Side 健太

次の日、俺は気付いた。
俺の名字は滝澤。茅野さんの名字は茅野。た・ち・つ・て・と。という偶然なのか運命か…。

席が前、後ろだった。

俺のテンションはヤバいくらいに上がっていた。

まだ山口が来ていないため、俺は山口が来るまで寝ようと思い、寝ていた。

そしてなぜか和樹と茅野さんが一緒に教室に入ってきた。(正確には茅野さんと仲がいい中村も居たけど…)

俺が茅野さんを好きな事を知っているくせに…。と思い、話しかけてきた和樹を無視し教室を出た。