「そういう訳だ。僕はあんたを護る。」



「僕はリオウ。あんたの兄さんから代償をもらった、だから護る。」



「代償って?お金?」



リオウは首を横に振った。



「違う。もっと大切なものだ。」



「……生命。」



「えっ、それって…。」



「あんたの兄さんの生命をもらった。」



「どうして!!?お金じゃいけないの?」



「僕はただの力で護るんじゃないんだ。」



「魔法とか?」



リオウはまた首を横に振った。



「惜しい、僕は召喚士。悪魔や精霊を呼び出して、その力を借りるんだ。」



「そのための代償なの?」



「ああ。」



「そっそんなの!そんなのあんまりよ。」



リエルはその場に崩れた。



「フォローになるか分からないが…」



リオウはリエルのそばに寄ってきた。



「……それだけ、それだけあんたが大切なんじゃないか。自分の命よりもあんたが好きだったんだ。」