今の顔を近づけるのも、昨日抱きつかれたのも、高校の時じゃ考えられないほど戸田くんは積極的です。
ちょっぴり嬉しくなる岡田さんです。
「…実里、その顔どうにかして」
「はいっ?!」
「一人でにやけてて気持ち悪い」
「………。」
戸田くんやっぱりクールです。
でも、クールな戸田くんも大好きです!
「実里、電車間に合わない。急がないと」
「嘘っ!!?」
戸田くんは私の手を握って、歩き出した。
なんの躊躇いもなく。
あぁ、また顔がにやけちゃう。
戸田くんに見られないように下を向いて着いていく。
私は頑張って早足で戸田くんに着いていくけど、戸田くんはそんな私の歩幅に合わせてゆっくりめに歩いてくれる。
優しい戸田くんも、もちろん大好きです!