群がっていた女子軍は戸田くんがいなくなると、両手にティッシュをたくさん抱えて帰っていった。
………そんなにたくさん。
まぁ、ティッシュはたくさん持ってて損はないよね。
やがて私服に着替えた戸田くんが大きな袋を持って駆け寄ってきた。
「なんでこうもタイミングいいんだろうね」
戸田くんは苦笑い。
ふと、戸田くんの手にある大きな袋について尋ねる。
「戸田くん、その袋どうしたんですか?」
すると戸田くんは、なぜか不敵な笑みを浮かべた。
「…ティッシュだけど」
戸田くんは袋の中を見せてくれた。
そこには、大量のティッシュが。
こんなに大量生産するの?
「もちろん、貰うでしょ」
「え」
「貰わないわけないよね」
「……ゔぅ…一、二個なら…」
「いや、その倍はいける」
「無理ですっ!」
もう、戸田くんはほんとのことみたく冗談を言うから困っちゃうよ。