かれこれ、付き合い始めて3年目です。
早いものです。
「そういえば戸田くん。どうして朝から私の部屋にいるんですか?」
夢で戸田くんに会えたのも嬉しいけど、まさか現実で朝から会えるとは……っ!
「実里のお母さんに入れてもらった」
「おっ、お母さんが?!」
「で、部屋入ったら実里まだ寝てたから、参考書読んでた」
「さっ……」
その単語、岡田さんに言ったら失神します。
拒否反応起こします。
「にしてもさ、実里の部屋って意外と綺麗だよね」
「意外って……」
ひどい、ひどいぞ戸田くん。
自分の部屋くらい綺麗にできます。
「…思いがけないこと、って意味」
「はい?」
「や、意外って意味、わからないのかと思ったから」
究極にひどいぞ!!!
意外って意味、私でもさすがにわかりますよ!!
私がむっとした表情をすると、戸田くんは私の頭をぽんぽんってした。
「大丈夫。実里が頭いいのは知ってるから」
かるーく嫌味ですよね。
でもそう言った戸田くんの笑顔は柔らかくて、私もつられて笑った。