ほんとなら、今日は戸田くんに思いっきり抱きついて迎えるはずだった。




やってきた、一ヶ月後。



私は、言うまでもなく自分の部屋。

今日はちょうど土曜日だからって、ちょっと安心してしまった。




戸田くんに話を聞くって清華ちゃんと言ってたけど、今更そんな勇気なかった。


聞いたところで、また冷たく拒絶されるに決まってる。




私は戸田くんを好きなのに………





戸田くんが、遠い…………。





突然、部屋のドアが開いた。


「ぅあ、びっくりしたぁ」


入ってきたのはお母さん。



「お母さん今から仕事入っちゃって…ごめん実里。留守よろしくね?」


「あぁ、うん」


「じゃ、いってきます」


「いってらっしゃい」


手を振りながら、お母さんは部屋を出ていった。






……かと思いきや。

「あ、実里、一つ言い忘れてた! 予定だともうすぐで郵便くるのよ。出てくれない?」


「うん、わかった」



そう言うと、お母さんは今度こそ部屋を出ていった。





ベッドにごろんと寝転がる。



……戸田くん、帰ってきたかなぁ…?





会いたいよ…………戸田くん…