『…はい』


「っあ! 戸田くん!!」



やっと出てくれた戸田くんは、いつもと変わらずに少し眠そうな声だった。




「今は大丈夫ですよね? 真夜中じゃないですよね?」



間違ってたらまた迷惑かけちゃうから確認。





『ん、今は10時過ぎ』


「よかったぁー」



ほっと息をつく。






「今なにしてたんですか?」


『あー、今車で移動中』


「そうなんですか」


『…あ、着いた。ちょ、車降りる』




私は戸田くんがいないのに頷いて、戸田くんが車から降りるのを待った。