流れるように毎日が過ぎていった。





ー…そして迎えた、戸田くんアメリカ出発の日。




朝の6時に家を出るとのことで、私は早起きをして戸田くんの見送りに外に出た。





「…あ、戸田くん、おはようございます」


「んー眠い」





ですよね。


会話出来ただけ奇跡です。




戸田くんは大きなあくびをした。



そんな戸田くんの足元には、大きくて重そうな旅行鞄。




その鞄を見て、やっぱり寂しくなる。



戸田くんアメリカ行っちゃうんだ…って。




一ヶ月、もう会えないんだ……って。







って、なにをそんな不安になってる岡田さん!!



一ヶ月なんてすぐだよ、すぐ。





一生会えなくなるわけじゃないんだから…






「…え、実里?」



滲んだ戸田くんが私の顔を覗き込んだ。