あれっ……?
あれはーーー…
「っ戸田くん!!」
「「うそうそ戸田くん?!」」
ホームにいたのは、柱にもたれて耳にイヤホンをつけて本を読む戸田くんの姿。
私に気づいた戸田くんは、イヤホンを外して微笑んだ。
……かと思いきや、眉を顰めた。
「…え、戸田くん?」
「はじめましてっ! あたし、実里の大親友の花田 咲です!!」
「ウチは実里の大大大親友の藤井 夏希です!!」
えっ………あれ?
二人、電車は………??
二人は戸田くんに駆け寄り、握手を求めている。
「あ、あぁ、どうも」
戸田くんは引きつった笑顔で二人と握手をしていた。
「あの、咲ちゃんに夏希ちゃん? 電車はどうしたの??」
「実里が戸田くんって言ったから、これは行かなきゃでしょっ?! 電車は次のに乗ればいいって!」
………え。