「「えっ…」」
声を揃えて、なぜか目を丸くする咲ちゃんと夏希ちゃん。
あれ?
私、なんか変なこと言ったっけ??
「……あ、そ、そうよっ? 今流行なの! いいわよ、これ〜♪」
そう言いながら、巨大ハリセンをパタパタ動かす咲ちゃん。
へぇ〜、さすが咲ちゃん!
私、全然知らなかったよー!!(←いや、全く流行なんかじゃないからね。)
「…人のこと言えないじゃんか」
「いやっ! 夏希! そんな冷たい目であたしを見ないでーっ」
「あっ! ね、二人とも! 猫だぁ、ノラ〜♪」
夏希が咲にあーだこーだ言っている横で、ノラ猫と戯れる実里。
なんとも異様な光景ですね読者の皆さん。(←誰だお前。笑)
ほんの数十メートルの並木道を玄関まで行くのに、十五分ほどかかった三人なのでした。