みんなは、その様子を見て、ため息を

ついた。


「愛恵は、自覚なしだね。桜井家の

跡取りは、貴女だからね、わかっているの?

菖蒲さんは、薫さんと付き合った時から

跡取りを放棄しているのよ。」


柚希呆れながら説明する。


「いずれ、桜井家を継がないといけないのは、

知ってるよ。そのために、

今の学校に入ったのだから

お兄ちゃんのところは、辞められないよ。」


「愛恵のお兄ちゃん。大好きが

始まったな。そんなにお兄ちゃんが

好きなら、薫さんから奪えば?」


「お兄ちゃんは、好きだよ。

その恋人としてじゃないよ。

お兄ちゃんとして好きなんだよ。

恋愛の対象じゃないよ。

私だって・・・・・。」