「…苺ちゃん」




 龍二に呼ばれ、苺は顔に貼られた絆創膏を触りながら




「何」




 そう聞いた。



 苺はこの絆創膏だらけの顔で教室に戻るのはさすがに勘弁だった。こんなんじゃ、まるでマスクマンみたいだ。




「…苺ちゃん、返事する時は僕を見てくれないかな」




 龍二の言葉に、苺は戸惑った。




「い、いきなりどうしたの?」