「オマエが文句言えないように、オマエのその唇…キスで食ってやろうか」



 龍二の言葉に、苺が顔をこわばらせた。



「血まみれになっちゃうよ…?」



 龍二はキスをやめて、苺と目を合わせる。




「ならねぇ」


「だって、唇食べるんでしょ?血まみれだよ?」



 自分の理性を崩した相手が、こうも天然ボケなのはおかしいと龍二は思った。



「…オマエ、狙ってるのか?」



 龍二は答えが「うん」であることを見通して聞いた。



「え?」