龍二の手が苺の頬に触れた。



 顔が迫ってきて、苺は目をつむる。唇にコツンと何かが当たった。



「…っ!」



 龍二の唇だった。キスしてるんだ…苺は心の中でそう思った。



 苺の両足の間に龍二の左足が入ってくる。



 体が龍二と密着し、苺は戸惑った。



「やだ…離れてよ…」


 龍二が角度を変えるために唇を離した瞬間に苺は言った。



「やだね」