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 夜になって、龍二が苺の部屋を訪れた。


「どうしたの?」


 苺は龍二の顔を見れず、足元を見ながら聞いた。

 顔を見ると、離れるのがツラくなるに決まっている。


「…心配になって」


 龍二が言った。


「え?」

「苺ちゃんのことが、心配になった」


 ゆっくりと言う龍二の口からアルコールの臭いが漂ってくる。