龍二の、苺の手を握る力が強くなる。
「りゅ、龍二くん!?」
「静かに。早く教室行くよ」
そう言って、龍二は足早に校舎へ向かう。金持ちの息子なのに、予想外に龍二は足が速い。
「待ってよ!龍二くん、足速いよ!!」
苺が言うと、龍二はクスッと笑った。
「苺ちゃん、それ…出会った時にも言ってたよね?」
苺は記憶をたどる。そういえば、そうだったかもしれない。
もう、龍二と出会ってからだいぶと時間が経っている。そのことが、苺には不思議だった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…