「そう?…ならいいんだけど」



 英玲奈が上靴に履き替える。それを見て、苺も靴を履き替えた。



「…あ、そうだ。苺、誕生日おめでとう」



 英玲奈に言われ、苺は「え?」と聞き返す。



「ほら、明日誕生日でしょ?明日が学校の創立記念で渡せないから、今日渡そうと思って」



 苺は英玲奈の手にある袋と英玲奈の顔を見比べ。



「ありがとっ!!」



 英玲奈に抱き着いた。



◇◆◇◆



 朝から放課後まで、龍二は女子に囲まれている。



 龍二が解放されるのはいつも下校の時で、それを見ると苺はホッとするのだった。



「はぁ…」