「でも…」



 苺は渋った。



「命令にそむいた苺が、悪いんだよ?」



 真澄に言われ、苺は何も言い返せない。



 命令にそむいたのは事実だからだ。



「…そうだけど、さ…」



「じゃあ、キスして?これも命令だからね?」



 苺は「命令」という言葉に泣きたくなった。