「そんなの無理だってば」



 龍二が携帯をしまっているポケットに手を入れて首を振る。




「じゃあ、同居してること認めろよ」



 龍二は辺りを見回し、



「…わかった、認める」



 と呟いた。



「でもお願い。誰にも言わないで」



「わかった。その代り、苺を俺に渡せ。そうすれば、今オマエが言ったことは全て、なかったことにしてやるよ」




 真澄の交換条件に龍二の顔が蒼くなる。



「そんなこと…」