真澄は龍二の口を塞いだ。



「バカやろっ。皆の前で何大声出してんだよ」



 龍二が慌てて周りを見回すが、周りもうるさすぎて、誰にも聞こえていないようだった。



 真澄は苺の席を見る。



 苺は居眠り中だ。




「苺ちゃん、昨日寝れなかったのかな」



 龍二が呟く。




「おれ、オマエのせいだろ」



「…うん、そうなっちゃうけどさ…。でも、苺ちゃんすごく震えて……あ」



 真澄は聞き逃さなかった。