「その口…」




 苺に耳元で龍二が言った。



 龍二の声に、苺は肩を震わせる。





「嫌いだなんて言えないように、俺の口で塞いでやるろうか」





 龍二が低い声で囁いた。



 苺は驚いて、慌てて龍二の方を見た。





「やっと俺を見たな」




 龍二がのそっと立ち上がる。




「…まぁ、オマエが俺のこと好きだなんて言わなくてよかった」