苺は脱力した。


 龍二が酒の入ったグラスをベッドわきの棚に置き、苺に近寄ってきた。



「苺、さっきの答え、聞かせろよ」



 強引に龍二が苺の肩を掴む。




「…え?」



「え、じゃねーし。俺と真澄、どっちが好きなんだよ」




 苺は顔を伏せた。




「黙ってねぇで、なんか言え」



 龍二のキツイ口調に、苺は息を吐き出した。




「嫌い…だよ…」