勝った。


 苺は心の中でニヤッと笑った。




 龍二の部屋を出た苺は、自分の部屋に戻り、濡れた服を着替えた。


 それから、一応トイレに行き、龍二の部屋へ戻った。




「龍二くん、戻った……よ?」




 龍二の名を呼びながら、苺は顔が強張るのを感じた。



 龍二がベッドの上で酒を飲んでいたのだ。




「え…?な、何してんの…?」



「見たらわかるでしょ。酒飲んでんだよ」




 龍二がダルそうに言う。