◇◆◇◆ 真澄とは、前に苺が住んでいた家の近くで別れた。 迎えに来られても困るワケで、苺は家の正確な位置は教えずに「この近くなんだ」とだけ言って別れた。 そこから龍二の家まで戻り、大きな門をくぐる。 家の敷地に入った時だった。 「あ、苺ちゃん!!」 大きな声に驚いて苺は足を止めた。 「苺ちゃんだ〰〰!!」 この雨の中、玄関の前で傘を差したままずっと待っていたのだろうか。 龍二が玄関の前で傘を持って立っていた。