嫌だ。



 そんな思いがさっきより強くこみ上げてきた。




「嫌!」



 苺は真澄の体をドンッと押した。




「うわっ」




 真澄がアスファルトに尻もちをつく。



 通行人がギョッとした顔つきで苺たちを見ながら通って行った。




「やっと…拒否してくれたね」



 真澄が顔を歪めながら口にする。苺はそんな彼を驚きの目で見つめた。