苺は隣を歩く真澄を見上げた。



 真澄はクラスでも人気で、英玲奈が思いを寄せている相手でもある。



「…苺、なんで龍二に誘われて遊びに行ったんだ?」



 真澄が前を見たまま聞いてきた。




「え?」



「…遊ばれることくらい、わかってたんじゃないのかよ」




 真澄の横顔が険しくなる。苺は足を止めた。




「…真澄くん?」



「もしかして、処女を卒業したかっただけか?」