「鍵は、もってるけど?」



 後ろから声が聞こえ、苺はゆっくりと後ろを向いた。




「…龍二くん…」



 鍵を振り回す龍二から苺は目を逸らす。




「開けてやってもいいけどさ…条件付きな」




 苺は龍二を見た。




「条件?」



「そ。鍵開けてほしいなら、俺にキスしな」



 またその要望か、と苺は思った。