「あ、ほら…右足首が腫れてる」



 真澄は保健室の薬品入れの棚から湿布を取り出すと苺の右足に貼った。



「家帰ったら病院行きな」


「じゃあ、ぼ…うがっ」



 僕が送ってく、そう言いかけた龍二の口を苺は塞いだ。



「どうかした?」



「え?ううん、なんでもない」



 苺は無言で龍二を睨みつけた。