「会長、それは止めてくださいって言ってるじゃないですか」

李苑君がちょっと不機嫌そうに顔をあげるのに釣られて私も顔上げると、どこかで見たことある女の人が立っていた。

「いいじゃない、減るもんじゃないし」

「俺が嫌なんです」

「ま、そんな事より誰だい?この子」

その人がじぃっと私を見つめてくる。

うーん、どっかで見たことあるんだけど誰だったかなぁ。