「ゆずいこぉ!」
織音が昼食の誘い。
「いいよぉ!」
あたしたちは大の親友、
小学生からずっと一緒だった。
「あっ、ジュース買ってくるね!」
ジュースでも買ってこよう。いろんなこと考えてたら
のど乾いちゃった。
どん!――
「あっ、、ごめんなさい。」
誰かとぶつかって、ぱっと顏を上げる。
「 ・・・・」
ぶつかった相手は泰知だった。
「俺こそごめん。」
久しぶりに聞いた泰知の声。
いとおしくて苦しかった。
大好きだった相手。泰知にあたしのことわかってほしかった。
「 ごめんね??」
あたしの顔は曇ってた。 きっとこのままいれば
涙のしずくがたれてくるだろう。 怖かった。
俺に未練をもたれてるなんておもわれたくなかった。
【お前なんか大嫌いだ】私の一番嫌いな言葉。
あたし、泰知になんかした?毎日メールしたり電話したり、
遊んだり、キスしたり、毎日が本当に楽しかった。
もぉ、戻ってこないのかな?
「 ゆず、大丈夫?」
顏をあげると涙がぽたとほほを伝った。
「 もうやだ。 あたしやっぱり好きだよ。。」
織音はなにもいわずただただみまもっていてくれた。
こんなあたしでごめんね。
「 柚?ないてんの?」
あたしに話しかけてきたのは隆弘。
幼馴染だ。隆弘はあたしのこと、好きだっていってくれた。
でもあたしは「泰知がいるから、ごめんね」そう言い続けてきた。
隆弘のそばにいたい‐
今は。
そんな隆弘に甘えていた。